修理(改良)箇所は2つ
(1)ヘッド部と本体部の給電方法の改善
ヘッド部に本体部をねじ込んでも、破壊される部分がないように。
(2)スイッチ部の位置保持
スイッチ部の樹脂が欠けており、本来の位置保持能力が無くなっているため、
新たに何らかの方法で位置保持を行う。
現状を把握せにゃなりませんので、
いろいろ分解。
まず、スイッチ部。
画像のように4つのパーツに分解できる。
が、折れた接続足の断面だとかが、パーツ側面に見えたりと
本来ならもっとパーツ点数は多かったであろうと思われる。
たぶんソレらの今は無いパーツが、
本体内部でのスイッチ部の位置保持をしていたのであろうと思われる。
左側のパーツがスイッチ部の心臓部とも言うべき、
スイッチ本体と、そのケース。
右のパーツが、本体内部にて位置保持をするスペーサー。
これらのパーツは現状では全くかみ合っておらず、
何かの拍子に簡単にズレてしまう。
これは、ボンドで固定してしまえば簡単なのだが、
後のメンテナンスを考えると、チト厄介で、
スイッチ部は簡便に取り外せた方がよい様な気がする。
ので、ここはスイッチケースとスペーサーの間に、
かみ合わせを増す様にアクリル板を設置し、
保持力を強化する事にする。
次にヘッド部
本体接続部からのヘッド部内部。
緑色の同心円の回路に点々と付いているはんだがLEDの足。
これ全部並列接続。
同心円の中心に以前リード線が接続されていた。
さらにドーンと分解。
真ん中が肝、バネ+リフレクター+基板。
バネはたぶん、レンズ(保護板)にリフレクター+基板を
密着させるためのテンショナーだろうと推測。
で、修理の必要な2つの課題を一気に片付けるべく、
基板中央とスイッチ部の間に、アクリルパイプで位置保持用の
スペーサーを設ける。
またこのアクリルパイプを分割し、ヘッド部への本体部のねじり込み時に
ねじれない電気的な接点を実装、それぞれの端子に接続する。
肝となるのは接点部分である。
確実に接触通電し、且つ、スイッチ部の位置保持を行う必要がある。
そこで、アクリルパイプの内部に、金属バネを仕込みそこを接点として
利用する。
これによって、ある程度のヘッド部の緩みでも、バネの伸び縮みによって、
電気的な接点は確保されるし、
バネとアクリルパイプによってスイッチ部の位置保持も可能となる。
以下、工作後、本体取り付け前の、スイッチ部、ヘッド部の写真。
アクリルパイプはホットボンドで固定、
バネも通電用の銅線を基板にはんだ付け後、
ホットボンド注入で固定してある。
ヘッド部のアクリルパイプが短いのは、
アクリルパイプを垂直に取り付けられる精度の問題で、
はんだ付けの足の上に取り付けてあるヘッド部側は
直角がほとんど出せないので、誤差を最小にするために、
パイプを短くしてある。
逆に、垂直面に接着可能なスイッチ部には、長めのパイプを取り付け、
接触位置の精度を上げている。
結果、スイッチ部の「バネの出」が当初短すぎたために、
スイッチ部の位置保持のためのスペーサーとして、十分機能しなかったため、
再調整を行った以外は、特に問題なく工作を完了した。
ただし、テスターでの通電確認のみで、
実際の点灯は、依頼者にゆだねた。
幸い、点灯が確認されたが、LEDが何個か光らなかったらしい。
後日、再修理が来るかもしれない。